(´・ω・`)「wikipedia以下の内容だから詳しい人が捕捉してくれるとうれしいな」
彡(゚)(゚)「第二次世界大戦が終わって平和になると思ってたんやけどあかんなあ」
彡(゚)(゚)「朝鮮戦争、ベトナム戦争とドンパチばっかりや」
彡(-)(-)「ソ連との仲もどんどん悪くなって第三次世界大戦待ったなしやな」
彡(-)(-)「……」
彡(^)(^)「これがワイの愛機や」
・F-104スターファイター
1954年初飛行、マッハ2級の第二世代超音速ジェット戦闘機、ロッキード社の先進開発計画部門スカンクワークスが設計、もっと軽くもっと速くを追及したらこんな鉛筆みたいな形になった。そのミサイルに似た形状から「最後の有人戦闘機」と呼ばれたがそんな事にはならなかった。
彡(゚)(゚)「ほな今日も元気にソ連の領空侵犯しにいくで!」
彡(゚)(゚)「さっきのは運が悪かったんやな。もっかい行くで!」
(´・ω・`)「おにいちゃんまた死んだの?」
彡(゚)(゚)「おっ原ちゃんか。なんか地上から大量のミサイルが飛んできてびびったわ」
(´・ω・`)「最近ソ連は地対空ミサイルを沢山配備してるんだって。もう行かないほうがいいよ」
彡(゚)(゚)「そうは言うても領空侵犯はワイの生きがいやしな」
(´・ω・`)「敵のレーダーに捕捉されたらもう逃げられないよ。あきらめなよ」
彡(゚)(゚)「レーダー?」
(´・ω・`)「レーダーの存在も知らないでパイロットやってたの?おにいちゃんの位置は敵に筒抜けってこと」
彡(゚)(゚)「ほーんそうなんか」
(´・ω・`)「第二次大戦の頃からみんな使いはじめたね」
彡(゚)(゚)「そいつなんとかならんのか?」
(´・ω・`)「敵の防空網の隙をついて侵入するくらいしかないけどあまり情報がないよ」
彡(●)(●)「なんや役立たずやなあ」
(´;ω;`)
彡(゚)(゚)「せや!」
(´・ω・`)「何か策があるの?」
(´・ω・`)「え?」
彡(^)(^)「ほな行ってくるわ!」
彡(゚)(゚)「長時間低空を飛び続けるのは難しいわな」
(´・ω・`)(知ってた)
彡(゚)(゚)「ミサイルは撃たれんかったけどこれじゃあかん」
(´・ω・`)「それでも低空で侵入するっていうのはいいアイデアだったと思うよ。地球は丸いから低く飛べばレーダーをかわせるね」
彡(゚)(゚)「低空飛行は伝統の戦法やからうまくいくと思ったんやけどな」
(´・ω・`)「空中にいて見下ろしてくる早期警戒機も増えてきたからそろそろ厳しいかもね」
(´・ω・`)「そんなことに戦闘機使わないでよ」
彡(゚)(゚)「もうこの際敵に見つかるのはええわ。なんとかミサイルかわせんもんか」
(´・ω・`)「そこでおにいちゃんに朗報なんだけど……」
彡(゚)(゚)「せや!」
(´・ω・`)「え?」
彡(^)(^)「ワイのF-104は本気出せばマッハ2でるんや。地上からミサイル撃たれても逃げ切れるやろ」
彡(^)(^)「ほな行ってくるで!」
彡()()「燃料きれて墜落したンゴ。マッハで飛んだらミサイルはかわせたんやけどなんやこのアフターバーナー。ボタン押したら10分そこらで燃料がすっからかんや」
(´・ω・`)(知ってた)
彡(゚)(゚)「この小さい機体に燃料は沢山積めんしなあ」
(´・ω・`)「高速で長い時間飛べる機体があればいいんだけどうまくはいかないね」
彡(-)(-)「戦闘機はレーダーニキと地上から飛んでくるミサイルにはかなわんのか」
彡(-)(-)「……」
(´・ω・`)「そこで代わりといってはなんだけど、こないだCIAの人が来てこんなもの置いていったよ」
・U-2ドラゴンレディ
CIAとロッキード社がF-104を元に開発した高高度性能を持つ偵察機。グライダーのような直線翼を持ち空気抵抗も少ない。旅客機の2.5倍の高度、25000mを飛行することができる。1956年の運用開始から現在でも使用されている。
支援
彡(^)(^)「ああ~^^地球はホンマに綺麗な星やな。原ちゃんにもらった高性能なカメラでソ連の野球見放題や」
彡(^)(^)「おっほ!敵の戦闘機はここまで上がってこれんみたいやなU-2様様や」
彡(^)(^)「最初からこうすれば良かったんや。攻撃が届かなければ無敵やんけ」
彡(^)(^)「おっ^^懲りずにミサイル撃ってきよった。税金の無駄使いご苦労様やで」
https://i.imgur.com/IHkuTTF.jpg
>>16
サンガツ眠いからさらっと終わらせるで
(´・ω・`)「長い時間高速で飛べないなら敵のミサイルが届かない所を飛べばいいんだよ」
彡(゚)(゚)「はえー25000m言うたら25kmやんけ。大阪から甲子園より遠いんか」
(´・ω・`)「その例えはよく分からないけど。はい、これ着て」
彡(゚)(゚)「なんやこのユニフォーム?宇宙服やんけ」
(´・ω・`)「この機体の速度はゆっくりだけど長時間飛べるから安心してね」
彡(-)(-)「ワイは普通に領空侵犯したかっただけなんやけどしゃーないか。グッバイF-104」
彡(゚)(゚)「ほな行ってくるわ!」
彡(●)(●)「この豚ァ!!!ワイを騙したんか!?普通にミサイルで撃墜されたわ!」
(´・ω・`)「えっ?そんなはずはないと思うけど」
彡(●)(●)「パラシュートで脱出したら捕まってシベリアに連れてかれそうになったんやぞ!」
・U-2撃墜事件
1960年5月1日、ソ連領空内を偵察していたU-2がソ連製S-75(SA-2)地対空ミサイルにより撃墜される。S-75は固体式の1段目と液体燃料の2段目を持つ宇宙ロケットみたいな当時最新鋭の高高度ミサイル。最大射高は28000m。
出番終わってたのでまあええわ
彡(-)(-)「低く飛んでも高くてもあかん。高速で飛んでもあかん。もうお手上げや。そろそろ引退を考える時期かもしれんな」
(´;ω;`)「おにいちゃんごめんよ。ソ連の地対空ミサイルが想像以上に高性能になっていたんだ」
彡(゚)(゚)「ええんやで」
(´・ω・`)「……僕はすこしきゅうりを買いに出かけるよ」
彡(-)(-)「……」
彡(-)(-)「低く飛んだら燃料がもたんし、一度見つかったらメッタ打ちにされる」
彡(゚)(゚)「かといってこれ以上高く速くするのはなかなか難し……せや!」
彡(^)(^)「高速と高高度!この2つを組み合わせればええんや!」
・SR-71 ブラックバード
1964年初飛行、ロッキード社が開発した超音速&高高度戦略偵察機。マッハ3.2以上、高度25000m以上で飛行することができる。燃費は悪いが航続距離5000km。超音速飛行中には空気の圧縮により700℃以上のもの高温に達する箇所がある。
彡(^)(^)「ちぃーとばかしお金はかかるけどしゃーないしゃーない」
彡(゚)(゚)「これで領空侵犯し放題や。いい加減死亡オチ飽きたわ」
(´・ω・`)「ただいま」
彡(^)(^)「お、原ちゃんおかえりやで。ちょっとこれ見てクレメンス」
彡(^)(^)「どや?凄いやろ」
(´・ω・`)「わあ、なにこの薄っぺらいの」
彡(^)(^)「これがワイの最終兵器SR-71や。とんでもなく速く、高度もとれるんやで」
彡(゚)(゚)「なんや気を遣わせてすまんな」
(´・ω・`)「もうソ連の野球観戦できないって落ち込んでたから。はい、これ」
・偵察衛星
宇宙空間より光学・電波機器を用いて敵の施設等の画像情報を入手するための人工衛星。1959年に米が光学偵察衛星「コロナ」を打ち上げ、各国がそれに続いた。
(`・ω・´)「うん。これを使えば宇宙から写真がとれるんだ」
彡(゚)(゚)「ファッ!?」
( ・`ω・´)「敵から攻撃される可能性はないし赤外線とか電波を使えば曇っていても大丈夫なんだよ」
彡(゚)(゚)「どゆことや?」
( ・`ω・´)「これでもうお兄ちゃんが飛行機に乗る必要はないね」
彡(-)(-)「グッバイSR-71」
(´・ω・`)「偵察にしか使えない高価な機体を持っていてもしょうがないよ」
・軍用機の最大の敵は地対空ミサイルである
・低空飛行、高速高高度飛行は有効だが敵側も進化を続ける
(´・ω・`)「ベトナムでも敵の地対空ミサイルが猛威を振るっているみたい」
彡(-)(-)「地対空ミサイルはますます進化していて狙われたらおしまいやな」
彡(゚)(゚)「せやけど味方の支援をせな。逃げ回っているわけにはいかんしいっちょ腹くくるで」
(´・ω・`)「お兄ちゃん気を付けて。新しい機体を用意したよ」
・F-4ファントムⅡ
マクドネル社が開発した艦上戦闘機。1958年初飛行。海軍の艦隊防空を目的とした機体だが軍事費削減のために空軍も使う事に。日本を含む西側各国に提供され5000機以上のベストセラーとなった。60歳になるがまだまだ現役で頑張る。
彡(-)(-)「ミサイルで狙われるのを承知で突っ込むんや。命がいくつあっても足りん」
(´・ω・`)「おかえり、お兄ちゃん」
彡(゚)(゚)「おっなんやその恰好は?」
(`・ω・´)「僕も戦闘機パイロットになったんだ。これで一緒に空を飛べるね」
彡(゚)(゚)「そうか……頑張るんやで」
げ「ところでこれ庭に置きっぱなしだったんだけど」
彡(゚)(゚)「SR-71か。せっかくやし乗り納めや。ラストフライトといくで」
(´・ω・`)「いってらっしゃい」
彡(^)(^)「はえーやっぱこの機体はええな。偵察衛星が出てきたと言えまだまだ頑張れるんちゃうか」
>>30
ちょっと得意げな感じにしたかったんや
ちなみに原住民(´・ω・`)と( ・`ω・´)は別キャラやで
( ・`ω・´)は真弓知ってるかもしれんが
彡(゚)(゚)「なんや?」
(´・ω・`)「その機体レーダーに映ってないんだけどまさか墜落してないよね?」
彡(゚)(゚)「んなアホな!何言うとるんや!」
(´・ω・`)「おかしいなあ。レーダーの故障かな。他の機体は見えてるんだけど」
彡(゚)(゚)「なんやよう分からんけどそろそろ着陸態勢に入るで」
(´・ω・`)「あっ見えた!今のなんだったんだろう」
彡(-)(-)(もしかしてこの機体……まさかな)
>>32
そうやったんか
すまんがこのままでいかせてクレメンス
ええんやで
でもうるさく言う奴出てくるかもしれんからひたすら下げとけ
彡(゚)(゚)「最近色々と新型機を開発してるみたいやなあ」
(´・ω・`)「そうだね。F-15の配備が始まってF-16っていう戦闘機も作ってるみたい」
彡(゚)(゚)「ほーんそいつらどんな機体なんや?」
(´・ω・`)「機動性重視の機体だね。EM理論っていうのを使って格闘戦に強い戦闘機を作ったんだ」
彡(゚)(゚)「いーえむ……なんか小難しそうやなあ」
(´・ω・`)「今まではなんとなく戦闘機作ってたんだけど理論的に強い戦闘機の作り方が分かってきたって感じかな」
(´・ω・`)「加えてF-16はコンピュータで操縦を支援するフライバイワイヤっていうのを採用したよ」
彡(゚)(゚)「はえーコンピュータか。凄い時代になったもんや」
(´・ω・`)「うーんなかなか難しいね」
(´・ω・`)「戦闘機同士の戦いなら大分優位になったけど地対空ミサイルと喧嘩したら負けちゃうよ」
彡(゚)(゚)「いかんのか。なんとか勝てんもんかな」
(´・ω・`)「どうして負けちゃうのか考えてみようか」
彡(-)(-)「せやな。まず……レーダーニキに見つかるんやな」
(´・ω・`)「そうだね。配備されている防空レーダーでどこにいるかばれちゃうね」
彡(゚)(゚)「んでミサイル撃たれるんやな」
(`・ω・´)「ちょっとまだ早いよ。次は地対空ミサイルの射撃管制レーダーが機体を見つけるんだ」
(´・ω・`)「射撃管制レーダーが機体を捉えて射程が届きそうならミサイルを発射だね」
彡(゚)(゚)「そのミサイルが機体にぶつかったら負けやな」
(´・ω・`)「もう一つ手順がある場合があるよ。どうやってミサイルを機体にぶつけるかってところで」
彡(゚)(゚)「まさかまたレーダーニキなんか?」
(´・ω・`)「うん。ミサイルが自身を機体へ誘導するのにもレーダーを使う事があるよ」
彡(゚)(゚)「ほーんレーダーニキ3人兄弟やったんやね」
(´・ω・`)「誘導されたもしくは自身で誘導機能を持ったミサイルがうまく機体に向かってこれを回避機動で避けられるかどうかだね」
1防空/警戒レーダーに見つからない
2射撃管制/火器統制レーダーに見つからない
3ミサイルの射程にいない
4ミサイルを誘導するレーダーに見つからない
5回避行動で飛んできたミサイルをかわす
彡(゚)(゚)「まあ5はチャフフレア撒いて操縦桿をぐりぐり回すだけやけど」
(´・ω・`)「じゃあ234をどうするかになるね」
彡(゚)(゚)「ちょっと待つんや!」
(´・ω・`)「なんだい?」
彡(●)(●)「そもそもレーダーニキが邪魔なんやろ。なら直接行ってぶっ壊せばええ!」
(´・ω・`)「まあそれが出来たら一番なんだけどさ」
彡(^)(^)「よっしゃF-4に対レーダー施設用の武器積むで。ほな行ってくるわ」
敵防空システムを物理的に破壊したり電子的な手段によって無力化する任務。敵の発するレーダー等を元に地対空ミサイルや対空火器を発見し攻撃を加える。どうぞ私にミサイル撃って下さいという極めて危険な任務。
げ「SEAD任務はミサイルと刺し違えるようなものだからね」
彡(゚)(-)「迫ってくるミサイルを無理矢理機動でかわしながら攻撃とかいかんでしょ!」
げ「電子妨害も組み合わせれば効果的だけどある程度の損害は覚悟の上かな」
彡(-)(-)「いざっていう時以外はやりたくないンゴねえ」
彡(゚)(゚)「やっぱレーダーニキに見つからんようにするしかなさそうやな」
彡(゚)(゚)「超低空を飛んで地平線の影に隠れるっていうのはもうやったけど」
(´・ω・`)「そうだね。じゃあレーダーの仕組みについて調べていこうか」
(´・ω・`)「レーダーは電波を使うって話はしたよね」
彡(゚)(゚)「そんなこと言っとったな。せやけどワイそういう話嫌いなんや!電気と電波は目に見えんやろ!意味分からんやろ!」
(´・ω・`)「そう言わないでよ。確かに見えないけど……仕方ないなあ。ここでは電波も目に見える光と一緒って考えていいよ」
彡(^)(^)「サンガツやで」
彡(゚)(゚)「当たり前の話やな」
(´・ω・`)「でも電気を消して真っ暗にすると何も見えないよね。これがレーダーも何も無い状態」
彡(゚)(゚)「なんや原ちゃんやめろや。暗がりに二人きりっていかんでしょ」
(・ω・)「……」
(´・ω・`)「だから暗闇で相手を探したいなら懐中電灯を点けるんだ」
(´・ω・`)「そうすれば相手に光が当たる。そしてその光が反射して自分の目に入る事で相手がどこにいるか分かるってこと」
彡(゚)(゚)「それがレーダーニキの仕組みと一緒ってことか?」
(´・ω・`)「だいたい一緒だね。懐中電灯がレーダーの電波を発する送信機、目がレーダーの受信機ってところかな」
彡(^)(^)「なんや簡単やんけ」
彡(゚)(゚)「それじゃあ相手がどこにいるのかは分からんやろ」
(´・ω・`)「それが分かるんだ。相手がどこにいるかを知るには方位と距離を知る必要があるね」
(´・ω・`)「まず懐中電灯を持ったままその場でぐるぐる回って目に光が入ってきたところには誰かいる。入ってこないところには誰もいないって方法で方角を確かめるよ」
彡(゚)(゚)「なるほどやけどそんな視力やったらぼやけすぎて距離が分からんで」
(`・ω・´)「そこでストップウォッチを使うんだ」
彡(゚)(゚)「ファッ!?そんなもんでなんの時間を計るんや?」
(´・ω・`)「懐中電灯を点けてから自分の目に光が入るまでの時間だよ」
(´・ω・`)「そうだね。でも一定の時間はかかるんだ。時間を計ったら光の速度は一定だから……」
彡(^)(^)「分かったで!光の速度と計った時間を掛け算して距離を求めるんやな」
げ「正解だよ。光は自分と相手を往復してるから2で割れば距離が出るね」
彡(゚)(゚)「ほーんレーダーニキはこんなことしとったんか」
(´・ω・`)「まず考えつくのはレーダーの電波は金属に対して反射しやすい性質があるんだけど、木材とかなら大丈夫ってことかなあ」
彡(-)(-)「機体が金属なのがあかんかったか。てかなんで木はええんや?」
(´・ω・`)「ここが目に見える光とは違うところなんだけど電気を通す物が電波をよく反射するんだ。木材はどう?」
彡(^)(^)「電気は通さんな。せやったら木材で飛行機つくればええんやんけ!」
彡(^)(^)「ほな行ってくるで!」
第二次世界大戦中、鉄やアルミが不足したイギリスが作った木製の戦闘爆撃機。「木造機の奇跡」と呼ばれ7000機以上が生産された。木材を樹脂で固めた胴体や翼を持ちレーダーに映りにくいらしい。しかしエンジン・プロペラ・降着装置等は金属製なのでステルス性は疑問。
(´・ω・`)「そういう問題じゃないと思うんだけど」
彡(゚)(゚)「なんでや。あんまし電波反射せんのなら木材でジェット戦闘機つくればええやろ」
( ・`ω・´)「航空機に使うアルミニウム合金のジュラルミンは木材より軽くて強いんだ」
(´・ω・`)「他にも大きさの制約や加工のしやすさとか、壊れにくい機体が作れるというのもあるから一部の軽飛行機を除いて木材は使わないね」
彡(゚)(゚)「そんなに言わんでも分かったわ。金属で作るんやな」
彡(゚)(-)「もう電波を反射してしまうのはしゃーないってことか。お手上げや!」
彡(゚)(゚)「機体に反射したレーダーニキが受信機に戻らんよう邪魔すればええてことか」
げ「そうだ!反射した電波を遮ることはできないけど受信機はものすごく目が悪いって話はしたよね」
彡(-)(-)「せやけど懐中電灯とストップウォッチでばれるんやろ」
(`・ω・´)「小さければいいんだよ」
彡(゚)(゚)「何がや?」
(`・ω・´)「電波を反射する機体が小さければ受信機に戻る電波の量も減らせるってこと」
彡(゚)(゚)「減ってどうなるんや?」
(´・ω・`)「レーダーの電波は空を飛んでいくうちに大気や水蒸気によって弱くなっていくんだ」
彡(^)(^)「つまり機体が小さければ光が反射してから目に戻ってくるまでの間にレーダーニキは消滅するんやな」
(´・ω・`)「消滅するわけじゃないんだけど電波が弱くなればノイズと見分けがつかなくなるん……じゃないかな?」
彡(゚)(゚)「なんで疑問形なんや。まあええわ試してみるか」
(´・ω・`)「えっどうして?」
彡(゚)(゚)「こんな小型じゃ燃料も武器もろくに積めんやろ!」
(´・ω・`)「ああそっか」
彡(-)(-)「速度も出んし高くも飛べんし遠くまで行けん。これで空中戦やれってのは到底無理な話や」
(`・ω・´)「でもレーダーは避けられるかもしれないよ。さあ物は試しだよ。他に考えつかないんだから……乗れっ!でなければ帰れっ!」
彡(゚)(゚)「ファッ!?なんやしゃあないな。ほな行ってくるで」
彡(゚)(゚)「まあ小さければ見つからんてのは理にかなってるしな。どうや?原ちゃん、レーダーからちゃんと消えとるか?」
(´×ω×`)「あれ…………見えてる。ばっちりレーダーに映ってるよ!」
(;(。);;(゚);)「なんでや!もうわけ分からんわ!」
彡(゚)(-)「そんなん決まっとるやろ!もうなんだか腹の具合が悪くなってきたわ!」
彡(-)(-)「ほんまどうやったらレーダニキに映らんように……ンゴ?」
彡(●)(●)「ンゴゴゴゴ?」
(´・ω・`)「どうしたの?おにいちゃん」
彡(゚)(゚)「この前レーダーニキに映らんことがあったやろ!せや!SR-71や!」
(´・ω・`)「確かに見えなかったけどたまたまじゃないかな?一度レーダーから消えたけどまたすぐに見えるようになったし」
(´・ω・`)「それにあの機体かなり大きいよ!」
(´・ω・`)「分かったよ。調べてみる価値はありそうだね。もしかしたらレーダーの反射に機体の大きさは関係ないのかな」
彡(^)(^)「よっしゃ!SR-71を作ったロッキード社に殴り込みに行ってくるわ!」
彡(゚)(゚)「絶対にレーダーニキに見つからん機体を作ったる!」
・実験的生存性試験機計画 (XSTP)
長ったらしい名前のプロジェクトだが要するに1974年に始まった「レーダーに映らない機体を作ろうぜ計画」DARPAと呼ばれる兵器研究機関が航空機メーカー各社に「作れませんか?」と打診した。
当初CIAと手を組んでいたロッキード社は嫌われていたのでこの計画からハブられていたが強引に参加する。
彡(゚)(゚)「なんかレーダーニキに見つからない方法を知りたいならロッキードに入社しろって言われたわ」
(´・ω・`)「えっ、それでどうするの?」
彡(゚)(゚)「まあ損はないし入ることにしたわ。考えてみりゃF-104もU-2もロッキード製や。何か縁があるんやろな」
彡(゚)(゚)「ほうなんか。確かノースロップもDARPAにレーダーニキに映らない機体の研究を頼まれてるみたいやな」
(´・ω・`)「うん。あまり有名なメーカーじゃないけど研究をやらせてくれるって」
彡(゚)(゚)「ほーんせやったらこれからはライバルやな」
彡(^)(^)「どっちが先にレーダーニキに勝てるか。勝負や!」
彡(゚)(゚)「原ちゃんレーダーニキのこと何か分かったんか?」
(´・ω・`)「うん少しずつ分かってきたよ」
(`・ω・´)「おにいちゃんの勘は当たっていたね」
彡(゚)(゚)「なんのこっちゃ?」
(´・ω・`)「レーダー電波の反射と機体の大きさについての話だよ」
彡(゚)(゚)「ああワイ確かにそんなこと言っとったな」
彡(゚)(゚)「で結果はどうだったんや?」
(´・ω・`)「機体の大きさとレーダー反射波の強さは関係あるようでないっていうのが結論だね」
彡(゚)(゚)「ファッ!?」
彡(-)(-)「どゆことや?」
(´・ω・`)「そうだね。例えば今おにいちゃんは死球を受けて一塁ベースに立っているとするよね」
彡(●)(●)「その例えデッドボールの必要あるんか?」
(´・ω・`)「まあいいから。それで一塁ベースを上から見下ろすのと横から見るのではどちらが見やすいかな?」
(´・ω・`)「そうだね。対して横から見るベースは薄い長方形に見えるね」
(´・ω・`)「同じものなのに見る方向によって見えやすさが変わってくる」
彡(゚)(゚)「それがレーダーニキの反射と関係あるんか?」
(´・ω・`)「つまり物の見え方は大きさによらないってことだよ。大きくても薄ければ横から覗くとかなり見え辛くなるね」
彡(゚)(゚)「ほーん機体を薄くすればええってことか」
(`・ω・´)「正解だよ!」
(´・ω・`)「レーダーの電波に関して言えばほぼ機体の横に当たると考えていいんだよ」
彡(゚)(゚)「ファッ!?上下から見たらいかんのか!?」
(´・ω・`)「例えば時速1080km/hで飛ぶ機体は1秒間に300mつまり0.3km進むことができる」
(´・ω・`)「10秒で3km、1分で18km、5分で100km近くになるね」
彡(-)(-)「数字で表すとクッソ速いのがあらためて分かるわな」
彡(゚)(゚)「まあワイが昔乗ってたF-104は頑張りゃこれの倍以上出せるんやけど」
彡(゚)(゚)「そりゃあ無理やろ。ストッキング履いてるあたりで時間切れや」
(´・ω・`)「そんな短時間じゃ中々難しいよね。でもその40秒の間にこの機体は12kmも進むことができるんだ」
(´・ω・`)「5分くらいかかって準備が終わる頃には機体は100km進んじゃう」
彡(゚)(゚)「100km言われてもピンとこんな」
(´・ω・`)「大まかだけど東京から富士山までの距離と考えてみてよ」
(´・ω・`)「さておにいちゃんが東京にいるとしたら富士山はどの高さに見える?真上?斜め上?それとも横のあたり?」
彡(゚)(゚)「上ってことはないわな。地平線に乗っかるあたりに見えるはずや」
(´・ω・`)「これが50kmになってもほぼ変わらない角度のところに見えるはずだよ」
(´・ω・`)「富士山の頂上をちょうど斜め上45°に見上げるためには3667mまで近づく必要があるね」
彡(゚)(゚)「それに地球は丸いんやから遠くにあるものほど下に見えるんやったな」
(`・ω・´)「正解だよ!低空飛行はこれを利用して地平線に隠れるんだったね」
(´・ω・`)「さてここまでくればレーダーの電波が機体に当たるのはほぼ横からと考えていいって分かるよね」
彡(^)(^)「分かったで。レーダーニキはそもそも遠くのものを探すためのもんや」
彡(゚)(゚)「機体が高く飛んでも遠くにあればレーダーニキからはほぼ水平方向に見える」
彡(゚)(゚)「どんどん近づいてきても角度は変わらずほぼ真横の位置から動かん」
(´・ω・`)「うん機体の真下からレーダーが当たっている時間はごくわずかってことになるからそこは考えなくてもいいよ」
https://i.imgur.com/3hDRyB2.png
(´・ω・`)「遠距離、中距離にあるレーダーと機体の関係は横っていうのは大切だから覚えておいてね」
彡(^)(^)「レーダーニキは横からやって来るんやから機体を薄くしとけば大部分が素通りするってことや」
・軍用機の最大の敵は地対空ミサイルである
・低空飛行、高速高高度飛行は有効だが敵側も進化する
NEW !
・レーダー施設を直接叩く敵防空網制圧SEADは極めて危険な任務だからやりたくない
・レーダーを避けるために機体に木材等を使用するのは難しい
・レーダーに映るかどうかは機体の大小によらない
・レーダー電波は機体の水平方向・横から飛んでくる
https://i.imgur.com/9n8EPHo.png
彡(゚)(゚)「ファッ!?正面から見るとこいつぺしゃんこで薄っぺらや!」
彡(-)(-)「これなら正面から来たレーダーニキはあんまり当たらんかもな」
げ「以前SR-71がレーダーから消えたのは機体が薄いからかもね」
彡(゚)(゚)「よっしゃ!めっちゃ薄い機体作るで。ほな行ってくる……って行かんわ!」
彡(゚)(゚)「薄くするとしても限界があるやろ!」
彡(-)(-)「人が乗るならコックピットがいる。厚みのあるエンジンも積まならん。薄くできる所はは限られとるやんけ!」
(´・ω・`)「うん。レーダーを避けるにはなるべく機体を薄くしようって話でこの考え方は万能ではないんだよ」
(´・ω・`)「SR-71がレーダーから消えた要因は他にもあるみたい」
(´・ω・`)「おにいちゃん。せっかくロッキード社にいるんだから聞いてきてよ」
アメリカの軍需産業を代表する航空機メーカー。宇宙船からミサイルなど多岐にわたる製品を提供している。ご存じイージスシステムもロッキード製。先進技術設計部門の「スカンクワークス」は多くの傑作機を生み出してきた。
彡(゚)(゚)「行ってきたわ。ロッキードのおっさんは電波吸収とかなんとか言っとったで」
(´・ω・`)「電波吸収材料の事?やっぱり使ってたんだ」
彡(゚)(゚)「なんやよう分からんけど知ってたんか?」
(`・ω・´)「機体を薄くするだけじゃSR-71がレーダーから消えるのは説明がつかないからね」
(`・ω・´)「あと機体の材料だけじゃなくて電波を吸収する塗料も使ってるかもしれないよ」
彡(゚)(゚)「んで電波吸収材料と塗料ってなんや?」
(´・ω・`)「名前の通りだけど」
彡(-)(-)「吸収って言われても電波は金属に反射するんやろ」
(´・ω・`)「ここが光とは違うんだけど電波は反射すると共に物を通り抜けようとする性質も持ってるんだ」
彡(^)(^)「まあそやな。オフトゥンの中でハチナイできるのも電波が通り抜けてきてるからやな」
・八月のシンデレラナイン(通称ハチナイ)
彡(゚)(゚)「あっついなあ。JKたちが甲子園を目指す青春ソシャゲとかないよなぁ」
(´・ω・`)「あるよ」
彡(゚)(゚)「てことはオフトゥンは温かくなるんやけど電波は吸収されてハチナイはできなくなるんやな」
(´・ω・`)「電波を吸収というより変換のほうがイメージに近いかもね」
彡(゚)(゚)「ほーんせやったら機体にがっつり電波吸収材料と塗料使ったら完璧やないか?」
(´・ω・`)「ある程度は吸収変換できるけど反射する事自体は防げないから。あくまで補助的な役割になると思うよ」
(´・ω・`)「沢山使えばその分重量は増えちゃうし。塗られた塗料のメンテナンスがかなり難しいからね」
(´・ω・`)「機体を加熱から守るために使った塗料がたまたま電波を吸収したという説もあるね」
(`・ω・´)「うん。SR-71ははじめCIAが運用していたんだけど、CIAはこのレーダーを回避するこれらの技術を『ステルス』と呼んでるよ」
彡(゚)(゚)「『ステルス』なあ。はえーSR-71の初飛行が64年やろ。そんな頃から研究しとったんか」
(´・ω・`)「SR-71には原型となるA-12という機体があってこっちの初飛行が62年」
(´・ω・`)「計画段階から考えるとおそらく1950年代からレーダーを避けるための技術開発をCIAは始めていたのかも」
彡(-)(-)「なんやワイらが気付かんところで技術は進んでたんやな」
彡(゚)(゚)「せやったらワイが知らんかったのも無理はないな」
(´・ω・`)「このA-12とSR-71達が『第一世代ステルス機』と呼べるかもね」
彡(^)(^)「お疲れ様やで」
彡(゚)(゚)「さーて、DARPAニキに頼まれて新しい『ステルス機』を作ってくれって言われとるんやった。もうすぐ締切日やしさっさと作らなあかんな」
彡(-)(-)「薄くして電波吸収。ここまでは分かったんやけどそこから先がちっとも進まん」
彡(゚)(゚)「ロッキード社の業績も落ち込んで来て早々にクビになるかもしれん」
彡(-)(-)「なんか新しい機体のヒントになるようなものが……」
彡(●)(●)「ファッ!?なんやこれ!全くもってよく分からんけどワイの心にティンときたで」
ソ連の物理学・数学者でありモスクワ工科大学教授のYakovlevich Ufimtsev が1962年に発表した論文。理論名の日本語訳は人それぞれ。
無線技術一般に関する論文だが『電波の反射予測が可能になる計算式』が含まれていたので見つけた技術者が「これステルスに使ったろ!」という事になった。
彡(^)(^)「これ使ったろ!」
彡(゚)(゚)「飛んできたレーダーニキ、ここでは光や。これを鏡でうまいこと反射して受信機に相当する目に届かないようにすればええんや」
彡(゚)(゚)「せや!まず大事なことやけどレーダーニキは機体の横からくるんやったな」
彡(-)(-)「うーん横から来た光を正面から鏡で反射したら最悪やね」
彡(゚)(゚)「おっ!光が鏡に反射して上に飛んでいったわ」
彡(?)(?)「反対に鏡を下に傾けると当然光は下に飛んでくわな」
彡(^)(^)「ほーん機体の側面、前後左右も全部斜めにすればええってことや!」
彡(-)(-)「こんな物体がまともに空を飛ぶわけあらへんやんけ!」
彡(゚)(゚)「まずちゃんと飛べなあかん。加えてある程度速度が出て動けて兵器も積めてなんぼや」
彡(-)(-)「となるとどんな形がええんやろ?」
彡(-)(-)「ステルス性を保ったままなるべく薄くうまく飛べるような形にするには……」
彡(゚)(゚)「▽か△やな」
j「どっちがええやろ?」
彡(゚)(゚)「次にレーダーニキの反射について両者を比較してみるで」
彡(゚)(゚)「まず▽や。これやと横からきたレーダーニキは……上の部分は素通りや。横に当たると反射して下に、つまり地面に向かうわな」
彡(゚)(゚)「次に△や。こっちやとレーダーニキは下は素通り。横に当たると反射して空に向かうで」
彡(゚)(゚)「あと機体は常に水平ってわけじゃないんやしちょっと傾けてみるで」
彡(^)(^)「△の方は大丈夫そうやね」
彡(゚)(゚)「着陸する時のタイヤも兵器も△の下の面に格納する方がやりやすそうやな。コックピットは適当に上に乗っければええな」
彡(^)(^)「よっしゃ△でいくで!」
彡(^)(^)「あと細かいところは最近導入したコンピュータにお願いするで!」
・軍用機の最大の敵は地対空ミサイルである
・低空飛行、高速高高度飛行は有効だが敵側も進化する
・レーダー施設を直接叩く敵防空網制圧は極めて危険な任務だからやりたくない
・レーダーを避けるために機体に木材等を使用するのは難しい
・レーダーに映るかどうかは機体の大小によらない
・レーダー電波は機体の横・水平方向から飛んでくる
NEW!
・機体を薄くするとレーダーに映りにくくなる
・電波吸収材・電波吸収塗料という便利グッズがある
・鏡面反射を制御すればレーダーに映りにくい
>>80
F-22までは書き溜めあります
彡(゚)(゚)「おっ原ちゃん元気しとったか?」
(´・ω・`)「……」
(´・ω・`)「おにいちゃんひさしぶり」
彡(゚)(゚)「なんや元気ないな。何かあったんか?」
(´・ω・`)「うん。正直なところノースロップ社ではステルス機の研究があまり進んでないんだ」
彡(゚)(゚)「ほーなんか」
(´・ω・`)「あと数か月でDARPAからの設計依頼は締切だからね。沢山の会社が依頼を受けているみたいだけど選ばれるのはたったの2社だけって聞いてるよ」
(´・ω・`)「おにいちゃんはどう?ロッキード社はうまくいってるの?」
彡(゚)(゚)「ぼちぼちやで。まあしゃーないな。ちょっとステルスの秘密を教えたるわ」
アメリカの軍需産業を代表する航空機メーカー。軍用機・ミサイル・レーダー・人工衛星・艦船など多岐に渡る製品を提供している。当時は貧乏な会社で常に倒産の瀬戸際に立たされていた。後にロッキードと共にステルス技術の両雄となる。
(´・ω・`)「へえーそうなんだ」
彡(^)(^)「企業秘密やし全部は語れんけどレーダー電波が戻らんように特定の方向に反射したらええかもしれんで」
(´;ω;`)「ありがとうおにいちゃん。恩にきるよ」
(´;ω;`)「本当に本当にありがとう。これでノースロップが潰れないで済むかも!」
彡(゚)(゚)「飛行機のエンジンから温かい空気がブワーって出るやろ?そこには赤外線が沢山含まれとる。んで敵はサーモグラフィーみたいなもんでそれを監視しとるんや」
彡(゚)(゚)「富士山みたいな高い所やとめっちゃ寒いからエンジンから出る高温の空気は見つけやすいんや」
彡(゚)(゚)「最新の装置やと互いに数十km離れてても簡単に見つけられてそれはアカンから要するにエンジンの排熱をなんとか隠すんや!」
(´・ω・`)「おにいちゃん」
彡(゚)(゚)「なんや原ちゃん?」
(´・ω・`)「それロッキードの部外者に喋っていいの?」
(;(。);;(゚);)「……ファッ!?あかんやつやそれ!!!」
(´;ω;`)「でも最終選考は完全にロッキードに負けちゃった」
(´・ω・`)「おにいちゃんが作ったあの機体なんだか凄い形をしていたけどレーダー試験の成績は抜群だったんだ」
(´・ω・`)「現段階じゃノースロップのステルスとは歴然の差がある」
(´・ω・`)「ちょっと悔しい」
・Have Blue
ロッキード社スカンクワークスが開発した実験機。1977年初飛行。当時導入されたばかりのコンピュータを用いてレーダー反射をひたすら計算していたらこんな形になった。
試験のため2機だけ製造され各種レーダー試験で圧倒的な成績を残しXSTPの選考を突破する。これにより国防省や空軍にステルスの重要性を認識させ本格的なステルス機開発競争が幕を開ける。電波の鏡面反射を使った第二世代ステルス機と呼べるかもしれない。
(´・ω・`)「あ、どうも。空軍の方ですか?」
(´・ω・`)「恥ずかしながらステルス機開発競争でロッキード社に完全に負けてしまいましてヤケきゅうりを食べているんです」
(´・ω・`)「え?『内緒でもう一度ノースロップにステルス機開発をやらせる』ってどうしてですか?」
(´;ω;`)「ノースロップは負けたんですよ!2位じゃダメなんですよ!」
(´;ω;`)「こんな貧乏会社さっさと潰れてしまえばいんですよ!!!」
(´・ω・`)「そうなのかな」
(´・ω・`)「資金は空軍が支援するから完璧なステルス機をノースロップが作れ?」
(´・ω・`)「……」
(´・ω・`)「分かりました。とりあえずノースロップもステルス機開発は続けます」
(´・ω・`)「……」
( ・`ω・´)「おにいちゃんには負けないよ」
彡(-)(-)「こりゃ失敗したかもしれんな。設計にコンピュータ使ったのがあかんかったか」
彡(?)(?)「ワイは悪くないで!コンピュータニキが悪いんや!最後まで責任取ってもらうで!」
彡(●)(●)「せや!操縦もコンピュータにやらせたろ!」
・フライバイワイヤ(FBW)
電線による飛行。従来の航空機は操縦桿からケーブル・棒ロッド・滑車を経由して操縦翼面を動かしていた。やがて機体が大型化するとそれに比例して大きな操縦力が必要になるので油圧の力を借りた。
続いて登場したフライバイワイヤは操縦桿からの入力を電気信号に変えコンピュータの支援を受けることでHave Blueのような空力的に不安定な機体をも操縦可能にした。F-16において初採用され以降の多くの軍用機に採用されている。
(´・ω・`)「それでもステルス自体の有効性にはみんな気付き始めた」
(´・ω・`)「ノースロップは会社の経営がかなり不味い状況だけど、ここで完璧なステルス機を作れれば一発逆転できそう」
(`・ω・´)「よし!僕は新しいステルス機開発計画に参加を決めた!」
(´・ω・`)「おにいちゃんはコンピュータを使って機体を設計したみたいだけど、うちにそんな高価なものはないから粘土を使って設計するよ!」
(´・ω・`)「電波の挙動について詳しそうな人を集めて粘土をこねる。これに電波を当てて試験」
(;´・ω・`)「うまくいかないから粘土をこねる。そしてまたレーダー試験」
(´;ω;`)「ぜんぜんうまくいかないからまた粘土をこねる」
(´×ω×`)「朝起きて仕事場に着いたら粘土こねこね。お昼食べながら粘土こねこね。家に帰る途中も粘土こねこね」
(´×ω×`)「休みの日に家族と遊園地に行っても粘土こねこね」
(´×ω×`)「……」
(´・ω・`)「……」
( ・`ω・´)「できたぁ!」
ノースロップ社が開発した技術実証機。1982年初飛行。DARPAが強襲撃破計画(ABP)によりHave Blueとは別にステルス機計画を開始。
のちにABPは戦場監視実験機(BSAX)計画へと姿を変えノースロップに開発を委ねる。Tacit Blueは1機だけ製造され驚異的なステルス性能を発揮した。機体の一部を緩やかな曲面で構成する第三世代ステルス機の創始と言えるかもしれない。
彡(^)(^)「こりゃええでフライバイワイヤ使ったらHave Blue割と簡単に飛んだわ」
彡(-)(-)「せや地上で散々レーダー試験やっとったけど実際に空中でレーダーニキぶつけたらどうなるんやろ?」
彡(^)(^)「おっ!ちょうどあそこにやきう軍が誇る地対空ミサイルの部隊がおるやんけ」
彡(●)(●)「そこの兄ちゃん今暇やろ!ワイが今からある機体を飛ばすから撃ち落としてクレメンス!」
彡(゚)(゚)「ほな行くで!」
彡(^)(^)「おっなんや!Have Blue実用化決定?!んじゃちょいと細かいところを修正して量産するで」
・F-117ナイトホーク
ロッキード社が開発した攻撃機。1981年初飛行。1983年運用開始。Have Blueを大型化し垂直尾翼を外側に傾斜させるなど形状に若干の修正を加えた。
Fナンバーではあるが戦闘機とはとても言えずなおかつF-15.16.18からいきなり117と命名規則をも吹き飛ばす異端児。湾岸戦争などで重要施設への空爆を行った。2018年現在全機退役したとみられているが真偽は不明。
(´・ω・`)「Have Blueはみんな成功しないって言ってたけど地対空ミサイルの部隊が全く捕捉できなくて空軍の人が驚いてたよ」
(´・ω・`)「僕のTacit Blueも出来上がればステルス性能は良さそうなんだけどあくまで技術実証機なんだよね」
(´・ω・`)「あっ!空軍の人だ!」
(;´・ω・`)「こんにちは。えっ?まだTacit Blue作ってる途中なんですけど。もう次の開発計画に参加しろって?」
(;´・ω・`)「ちょっと最近ステルス機開発計画を乱立しすぎじゃありません?」
(´・ω・`)「やりますよ。やりますけど期待はしないで下さいね」
・先進技術爆撃機(ATB)
1979年、小型ステルス機の開発計画であるXSTPに続いて大型のステルス戦略爆撃機を作ろうぜという計画。空軍からの要求仕様(RFP)は高いステルス性能と長い航続距離、そして大量の兵装を搭載できること。ノースロップとボーイングの共同開発だがほぼノースロップがやった。
彡(゚)(゚)「ひとまずステルス機の研究は続けるがF-117みたいな形状じゃ速度も出せんし機動性も最悪や」
彡(-)(-)「果たしてこのままカクカクのステルス機作り続けてええんやろか?」
彡(-)(-)「なんかワイ方向性を間違えてる気がするわ」
彡(゚)(゚)「ちょっと気晴らしに原ちゃんとこ様子見にいくか」
彡(゚)(゚)「原ちゃんおるかー?おるなー荷物ここに置いとくで。ハンコはここや」
(´・ω・`)「おにいちゃんひさしぶり。ごめんね最近ちょっと忙しかったんだ」
彡(゚)(゚)「そうやったんか。忙しいってことは何か作っとるんか?」
(´・ω・`)「うん。Tacit Blueっていうステルス技術実証機がもうすぐ完成するよ」
彡(?)(?)「ファッ!?なんやこれ!」
彡(?)(?)「ステルス機なのにカクカクしとらんやんけ!流れるように滑らかやんけ!」
(´・ω・`)「粘土をこねて設計したんだ」
彡(゚)(゚)「粘土!?何言うとるかよう分からんけどこれでステルスなんか!?レーダーニキ騙せるんか!?」
(´・ω・`)「うん、大丈夫。ああそっかHave Blueは平らな面を組み合わせて電波を反射する機体だったね」
(´・ω・`)「へーそうだったんだ。僕のはどっちかというと経験論に基づいて形を決めていったんだ」
彡(゚)(-)「どういうこっちゃ?光と鏡みたいにしてうまいことレーダーニキを弾けばいいと違うんか?」
( ・`ω・´)「それでもいいと思うよ。平らな面を組み合わせるっていうのは単純で効果的だけど空力的にはマイナスだし、なんというか大雑把なやり方だよね」
彡(゚)(゚)「なんや原ちゃんこないだ会った時は落ち込んでたと思ったら言うやんけ!」
( ・`ω・´)「なんて言えばいいのかな?Have BlueはマクロなステルスでTacit Blueのはミクロなステルスってところかな?」
彡(^)(^)「ファッ!?ワイのF-117ディスられとる!?」
彡(゚)(゚)「しゃーないな。聞いたるわ」
(´・ω・`)「そしたら適当にどこでもいいから機体の場所を指定してよ」
彡(-)(-)「せやったらこの曲がっとる正面の部分はどうや?」
(´・ω・`)「正面というと飛行時の空気抵抗にかなり影響する場所だよね」
彡(゚)(゚)「せやな。F-117は顔をカクカクにしたせいで本来ならいらん空気抵抗を受けてるで」
(´・ω・`)「だからなるべく平らな面を使わないで滑らかにしたいんだ」
彡(-)(-)「せやけど曲がってたらレーダーニキの反射がうまくいかんのちゃうか?」
( ・`ω・´)「そこなんだけどある一定の曲率ならちゃんと光と鏡の関係で電波を指定の方向に弾けるんだ」
( ・`ω・´)「上下の曲がり方と左右の曲がり方のそれぞれで電波をうまく反射できるものを選ぶ。それを組み合わせていって最終的に機体の形を決めていく感じだね」
(´・ω・`)「空気抵抗に影響の少ない箇所はF-117と同じ原理で面に電波を反射させるよ」
彡(゚)(゚)「ほーんあとはなるべく薄くして電波吸収もやったってことやな」
(´・ω・`)「うん。最近はコンピュータの性能が上がってきたからそれを使えばもっとうまく設計できると思うよ」
彡(゚)(゚)「ところで機首の部分のこの出っ張りはなんや?」
( ・`ω・´)「電波の反射には鏡面反射と乱反射があってこれは乱反射を防ぐためのなんだ」
彡(゚)(゚)「鏡面反射は文字の通り鏡のような反射やな。もう一個のはなんやろ?」
(´・ω・`)「まず鏡面反射は今まで学んできた光と綺麗な表面の鏡の関係だね」
(´・ω・`)「一方の乱反射は鏡の表面が汚れていた場合なんだよ。汚れた鏡を傾けてもその汚れが反射を妨げて光源に光を戻してしまうよね」
(´・ω・`)「電波だと少し様相が違うね。でっぱりになってる角の部分があって、そこにレーダーが横から当たると乱反射が起きるよ」
( ・`ω・´)「面と面が組み合わさっているところに、いきなり鋭いでっぱりが出現するとレーダーはビックリして慌てふためいて乱反射って感じかな」
彡(-)(-)「せやったらこのヒレは逆効果やろ。むしろ乱反射を招くんやないか?」
( ・`ω・´)「ところがここまで薄く平べったくヒレを伸ばしていくとレーダーの電波はでっぱりに気付けなくなるんだ」
彡(゚)(゚)「薄すぎてレーダーニキが横から見るとでっぱりなのか判別できんくなるってことやな」
彡(゚)(゚)「ってなんやお客さん来とるで原ちゃん。ほーんあんた空軍の人なんか?」
(´・ω・`)「あっどうも空軍の方ですか?Tacit BlueもATBもまだ完成してませんけど」
(;(。);;(゚);)「ファッ!?」
(´3 ω 3`)「えっ?」
(;(。);;(゚);) (´×ω×`)「ステルス戦闘機作れ!!!???」
・先進戦術戦闘機(ATF)計画
1981年、空軍は実験機、小型攻撃機、大型爆撃機に続いて戦闘機型のステルス機開発を決定する。
F-15の後継機としての位置づけであり当時ソ連の最新鋭機Mig-29、Su-27に対抗するために立ち上げた計画。のように見えるが当初の要求仕様を眺めてみると空軍はとにかくなんでもいいから地対空ミサイルを躱したかった様子。
(´・ω・`)「困ったねえ」
彡(-)(-)「まだ遅くて機動性も必要ない攻撃機とかならええんや」
(´・ω・`)「ステルス性能と戦闘機の格闘性能を両立できるかはまだ未知の世界だね」
彡(゚)(゚)「ワイは空軍には嫌われてると思ってたんやけどいきなり話が来よったな」
(´・ω・`)「僕たちノースロップとロッキード以外はステルス機を設計した経験がないからね」
彡(゚)(゚)「せやなあ。まあええわワイはF-117作り終わってヒマやし原ちゃんのアドバイス参考にしてやってみるわ」
(´・ω・`)「うん頑張って!僕も参加するけどTacit BlueとATBで忙しいかも」
彡(゚)(゚)「しゃーない。お互い会社の経営は火の車なんやしやるしかないで」
(´・ω・`)「それで空軍さんはどんな機体が欲しいんだろう?」
・一定時間を超える超音速巡航能力
・可能ならレーダーに探知されにくい能力
・短距離離着陸能力
・最先端の航空電子工学の採用
(´・ω・`)「ええと超音速巡航能力とステルス性能か」
彡(゚)(゚)「レーダーニキを騙してなおかつミサイルを避ける速度をクレメンスってことやな」
(´・ω・`)「残りの2つはまあ当たり前だよね」
彡(-)(-)「なんや戦闘機作れって言われたけど格闘戦の事は書いてないやんけ」
(´・ω・`)「ほんとだ。直線番長みたいな機体でいいってことかな」
彡(゚)(゚)「せやったらF-117を滑らかにして強力なエンジンつければ済みそうやな」
(´・ω・`)「流石にそれはまずいと思うよ」
彡(^)(^)「まあワイらはステルスの事だけ考えてあとはエンジンメーカーニキにポイーや」
・アフターバーナー無しによる超音速巡航が可能なこと
・敵のレーダー及び赤外線シーカーから探知されにくいこと
・他には遠くまで飛べるのがいい。機体は別に重くてもいいよ。でも離着陸距離は短くね。コンピュータ沢山乗っけるよ。あとメンテナンス簡単にしてね。もちろんできるだけ安く作ってね。
彡(゚)(゚)「なんか要求が増えてきよったな」
(´・ω・`)「超音速巡航とステルス性の点はあまり変わらないね」
彡(-)(-)「機体を重くしてもいいから遠くまで速く飛べるってことはやっぱり格闘性能いらんみたいやな」
(´・ω・`)「会敵したら空対空ミサイル撃ってあとは高速で逃げるみたいな戦闘機になりそう」
彡(゚)(゚)「こういう要求はお偉いさんが数字だけ見て適当に考えてそうや。お役所仕事やな」
(;´・ω・`)「これ近距離ならF-15やF-16の方が強いんじゃないかな」
彡(^)(^)「せやったら本末転倒やんけ」
・マッハ1.5程度の超音速巡航能力
・敵のレーダー及び赤外線シーカーから探知されにくいこと
・空対空戦闘においても有効なステルス性能を発揮すること
・F-15と同等以上の加速性能を有すること
・F-15と同等以上の機動性を有すること
・他には遠くまで飛べてry)
彡(゚)(゚)「ようやく気付いたみたいやな」
(´・ω・`)「やっぱり戦闘機は格闘戦も強くなきゃだめだよね」
彡(-)(-)「ほーんステルスを空対空戦闘に使うっていうのは新しい考え方や」
(´・ω・`)「最近は空対空ミサイルの性能も上がってるからうまくいけば敵に気付かれる前に発射できそう」
彡(^)(^)「そうなりゃ最強やな!ATFが空を支配する日も近いかもしれん」
(´・ω・`)「そうだね。と、僕は沢山仕事抱えてるんだった。そろそろ戻るよ」
彡(^)(^)「ほなお互い頑張ろうや!」
( ・`ω・´)「Tacit BlueやATBも重なって忙しいけど頑張るぞ!」
(´・ω・`)「あ、共同開発することになったマクドネル社さん。よろしくお願いします!」
(´・ω・`)「ノースロップはあまり戦闘機設計の経験がないのでF-4やF-15そしてF-18を作ったマクドネル社さんの力を貸してください!」
(´・ω・`)「えっ?マクドネル社はATFどころじゃないって?何があったんですか?」
(;´・ω・`)「F-18が空中分解して皆さん連日連夜その対応に追われている?」
(;´・ω・`)「申し訳ないけどATFはノースロップ一人でやってくれって?」
(´;ω;`)「そんなー」
彡(゚)(゚)「はえー旅客機以外にも仕事してたんやな。もうかってるんか?」
彡(^)(^)「おっジェネラル・ダイナミクスさんも協力してくれるんか。これで陣営は3対2や!もうATFはこっちが勝ったようなもんやな」
彡(゚)(゚)「みんな頑張ってクレメンス。ワイは適当にやるで」
彡(^)(^)「空軍ニキ!ちゃちゃっと設計したんやけどどや?さすがはF-117を作ったロッキードやろ?」
彡(゚)(-)「ファッ!?」
彡(゚)(-)「あかんのか!真面目にやれ?やっぱりロッキードは信用ならん?スタメン外すぞ?」
彡(?)(?)「そんな事言わんでや!しゃーない真剣に設計にするで」
彡(●)(●)「未来の空を支配する、せやな航空優勢を超える航空支配戦闘機を作るで!」
彡(^)(^)「ここまでの流れをまとめるで!」
・軍用機の最大の敵は地対空ミサイルである
・低空飛行、高速高高度飛行は有効だが敵側も進化を続ける
・レーダー施設を直接叩く敵防空網制圧は極めて危険な任務だからやりたくない
・レーダーを避けるために機体に木材等を使用するのは難しい
・レーダーに映るかどうかは機体の大小によらない
・レーダー電波は機体の横・水平方向から飛んでくる
・機体を薄くするとレーダーに映りにくくなる
・電波吸収材・電波吸収塗料という便利グッズがある
・鏡面反射を制御すればレーダーに映りにくい
NEW!
・鏡面反射は平面だけでなく曲面でも行える
・乱反射を抑えればレーダーに映りにくい
・赤外線の放射を抑えよう
彡(゚)(゚)「まずは金属材料を減らしてレーダーを反射しにくい複合材料を増やすで」
彡(-)(-)「できれば炭素繊維使いたいんやけどステルスとの相性は最悪なんや」
彡(^)(^)「次に機体の形状は鏡面反射と乱反射抑制をベースに鏡面反射を応用して電波の複数回反射技術も採用や」
彡(゚)(゚)「機首はTacit Blueを真似て小さなヒレ付けて乱反射防止や」
彡(゚)(゚)「鋭角になって乱反射をおこしやすい所には電波吸収材料と塗料をふんだんに使うで」
彡(゚)(゚)「機体の外板を通過してきた電波を内部で減衰させる特殊な構造(RAS)も採用や」
彡(゚)(゚)「赤外線の放射を抑えるためにエンジン排気口はがっちり隠したろ」
彡(^)(^)「機体の名前はYF-22や!」
彡(^)(^)「ワイの仕事は終了。ほな野球観戦に行ってく……」
彡(゚)(-)「ファッ!?」
彡(??)(??)「エンジンと搭載レーダーの開発が全く進んどらん!?」
彡(^)(^)「そんなん知らんがな!まあまだ慌てる時間じゃないんや。ゆっくり開発してええんやで」
(´;ω;`)「お仕事一杯あるのは嬉しいけどもう限界だよ」
(;´・ω・`)「Tacit Blueは完成したけど空軍の人にお尻蹴られながらATBを必死で開発してるんだ」
(;´・ω・`)「ATFに協力してくれるはずのマクドネル社さんはF-18の問題にかかりきりなんだよなあ」
(`・ω・´)「それでも最高の機体を作ってノースロップでも戦闘機をやれるってことを示すんだ!」
( ・`ω・´)「うちはステルス性能に重点を置いて開発をしよう!」
( ・`ω・´)「まずは機体を極限まで薄くするから垂直尾翼なんていらないよ!水平尾翼と併せて1枚で十分!」
(`・ω・´)「ノースロップが得意な曲面ステルスを多用して空気抵抗を抑えるよ」
( ・`ω・´)「加えて徹底的に機体の表面から凹凸をなくす」
( ・ω・´)「ひとまず選考でロッキードチームに勝つために兵装なんかあとあと!」
(`◎ω◎´)「変な形だって言われてもいい!これが僕の最高のステルス機」
(`●ω●´)「YF-23だ!!!」
–
–
『1991年4月、ATFはYF-22を正式採用しF-22の量産を決定する』
–
–
–
ATF計画においてノースロップとマクドネルが設計した試作型戦闘機。1990年初飛行。F-22がATFに採用されたため量産はされなかった。
近未来的なフォルムは高いステルス性を有しF-22のそれに勝っていたとされる。後に爆撃機に転用する案が上がったが実現はされなかった。愛称はブラックウィドウⅡ。
・F-22
ATF計画においてロッキード、ボーイングそしてジェネラルダイナミクスが開発した試作戦闘機YF-22の量産型。本機の初飛行は1997年、運用開始は2005年となっており8年もの時を要した。
その卓越したステルス性と機動性からF-15の「航空優勢」を超えた「航空支配戦闘機」と称される。開発中にソ連が崩壊し配備数が制限されることとなる。『スーパースター』というダサい愛称を付けられそうになったが『ラプター』に落ち着いて良かった。
(´・ω・`)「負けた?」
(´・ω・`)「負けた!負けた負けた!また負けたよ!!!」
(´・ω・`)「なんでなんだよ!ステルス性でも高速性能でも明らかに僕が勝ってただろ!!!」
(´・ω・`)「どうして負けた理由を誰も教えてくれないんだよ!!!」
彡(゚)(゚)「原ちゃん……」
(´・ω・`)「もしかしておにいちゃん空軍と何か取引したの!?」
彡(゚)(゚)「……」
(´・ω・`)「……ごめん」
(´・ω・`)「え?」
彡(-)(-)「F-22は搭載レーダーも完成しとらんし運用開始にはまだまだ時間がかかる」
彡(-)(-)「戦争はいつまで長引くか分からん。悲しいことやけど戦争の火種は世界中にぎょうさんあるんや」
(´・ω・`)「だったら何さ?」
彡(^)(^)「ATBがB-2があるやろ。あれこそ世界最高のステルス機や!戦闘機だけで戦争は勝てん!」
彡(^)(^)「初飛行は無事に終わってるんや。完成まであと少しだけ頑張るんや!」
彡(^)(^)「そしていつかF-22と一緒に飛ばそうや!!!」
(´;ω;`)「うん……分かった」
・B-2
ATB計画においてノースロップが開発したステルス戦略爆撃機。初飛行は1989年。ノースロップが夢にまで見た水平・垂直尾翼を有さない全翼機。
もの凄くでかい、がレーダー反射は物凄く小さい。同重量の金と同価値といわれるほどの高価で2000億円くらい。B-52やB-1Bと比較すると兵器搭載量・速度・航続距離共に小さいがステルス性においては勝る。愛称はスピリット。
彡(^)(^)「よっしゃ!超音速巡航で突っ走るでー!」
(´・ω・`)「待ってよ~」
–
–
彡(^)(^)「この物語はひとまずここでおしまいや。読んでくれてほんまにサンガツ!」
–
–
–
お疲れ
お疲れやで
心神もみたい
転載元スレ https://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1517066617/
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